温度を伝える

温度測定について

温度を測る(測温)とは、そのモノの温度を何らかの手段で検知し、人がその温度を認識するということにあります。測る対象は、固体、液体、気体などの状態により測る方法が異なります。一般には「温度計」を用いて温度を測定することになりますが、産業界では主に接触式温度計(熱電対・測温抵抗体など)と非接触式温度計(放射温度計など)が用いられています。測定する対象物、使用する温度域、要求する測定精度などの目的に応じて温度計を選択し、正しく温度を測ることが必要となります。

温度測定の難しさ

温度を正しく測るためには目的に応じて用いる温度計の種類の選定、形状、設置条件等を定める必要があります。

温度センサを用いて槽内の液体の温度を測る場合、温度センサを挿入した場所とそれ以外の場所で温度は同じとは限りません。その場合、複数の温度センサを配置して槽内の温度分布を測定する必要があります。

液体であれば温度センサの熱接触状態は比較的良好と考えられますが、固体の測定の場合は、測定対象への接触状態が適切でなければ(例えば,挿入部のクリアランスが大きい)、測定対象からの熱が正確に伝わらず正しく温度を測定することができなくなります。

温度センサの設置においては、挿入長が短い場合、外部からの入熱の影響(熱伝導によるによる熱の逃げ又は流入)により誤差の要因となるため、温度センサの径に応じて挿入長を確保する必要があります。

温度センサで温度を測るということは、そのセンサが測定する対象の温度に曝されることになります。例えば、高温環境下においては構成する材料への熱的ダメージにより温度センサの劣化が生じることとなります。熱電対の場合は不均質の影響が生じるため、挿入長の管理も重要です。温度センサの種類により使用可能な温度域、特徴が異なるため、用途に応じた種類を選定する必要があります。

また、温度センサは使用により特性が変化(劣化)していくため、使用する温度域、その温度で使用する時間等を考慮し、定期的な温度センサの出力の確認、交換等の管理が必要となります。

温度センサとして用いられる熱電対、測温抵抗体はJIS規格(熱電対:JIS C1602、測温抵抗体:JIS C1604)に規定されており、用途に応じてその種類を選択します。種類ごとに温度に対する温度センサの出力(熱電対は熱起電力/mV、測温抵抗体は抵抗値/Ω)が規定されており、温度表示に変換する受信器の入力設定を、接続する温度センサの種類に合わせる必要があります。

高温の計測

高温の対象物を計測する方法としては、接触式、及び非接触式による計測方法があります。
接触式による高温対象物の測定時は、熱流による測定誤差や熱電対の使用履歴等に注意し、測定する必要があります。
非接触式による測定には放射温度計が使用され、対象物の熱放射量を把握した上で、離れた場所からでも測定することが可能です。
測定対象物の温度域や状態により、適切な温度計を選定し測定することにより、高精度な測定が可能となります。

高温の計測

低温の計測

低温の環境と聞いてなにを思い浮かべるでしょうか。
身近なものでいえば冷蔵庫ではないでしょうか。冷蔵室は0℃から10℃弱、冷凍室は -18℃以下で温度管理されています。一方、食品を瞬時に凍らせたり、医療現場などでも使用されたりする液体窒素の温度は -196℃です。
低温といってもその温度域は広く、その他にも半導体製造、ロケット開発、エネルギー産業など様々な分野で低温の環境が利用されています。そしてその温度管理には必ずといって良いほど温度計が使用され、温度の計測を行っているのです。

低温の計測

測定に合わせたカスタマイズ

当社では、接触温度センサ、非接触温度センサ、熱画像、ヒータ製品、校正関係業務等の様々なサービスの経験とノウハウを蓄積しております。
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